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 調律豆知識

 良くある勘違いですが、調律師は絶対音感がある人達だと迷信というか、認識違いをされてます。
まず、調律は絶対音感でするものではありません。絶対音感というと漢字や響きで100%確かな
ものと思われがちですが、とてもいい加減というか幅のあるものです。しかし、それでは調律はで
きません。それで、調律は物理上出る”うなり”を聞いて聞き分けてするものです。ですから絶対
音感は必要ありませんし、使いません。

 例に出して申し訳ないですが、僕が卒業した国立音楽大学のピアノ調律科は当時、一学年18人
いまして、ちなみにその中で絶対音感がある生徒は1人だけでした。当然、入試にも絶対音感があ
るかどうかなんてテストはありません。で、その人はなんといつも殆どビリでした。
富山弁でいういと”げっと”でした。おどろきでしょ?その人は「私は絶対音感が邪魔してる」と
口癖のように言い訳をしてました(笑)。

 それで、こうやって長い間調律をしてますと、ある感覚が自然と鍛えられます。それは相対音感
です。この音はちょっと低いとか高いとか、、、このヴォーカルはちょっとフラットしてる、、
このシンセのストリングスの音は狂ってるとか(笑)。機械だから絶対と思うでしょ?でもアナロ
グ の時代はめちゃくちゃでしたよ。このデジタルの世界でも100%ではありません。クオーツだ
って100%ではありませんよ。15年前ほどに都内の某ヤマハ楽器店内で調律師が4人集まって
某有名メーカーの2万円のチューニングメーターそれもクオーツのを10台出して調べてみました。
なっと驚くなかれ、10台全部バラバラでした。こんなもんです。ここでちょうどいいタイミング
ですから言いますと、人間の絶対音感というものはそれよりも、もっともっとアバウトでいい加減
なものです。しかし、あったら音楽のある面でとても便利なものでもあります。しかししかし、あ
って邪魔になる時もあるのですよ。それは邦楽(日本古来の楽器の世界)では無い方がいいのです
よ。実は邦楽は洋楽よりも一音低いのです。音楽もいろいろあるんですよね。

 絶対音感は生まれ持ったものや、5才まで鍛えれば身につくと言われてます。そこで相対音感に
ついてですが、これは本当に鍛えて身につくものです。例えば一つの面白い僕の例を上げましょう。
昔、かまやつひろしさんが歌った「我が良き友よ」っていうヒット曲があったでしょ。まだ僕が調
律の勉強をする前のヒット曲ですがこれを最近CDで聞きました。それでびっくりした事があります。
イントロからチューニングがとんでもなく狂っているんです。リードギターもですが、バックの左
右にふってある2つのキーボードもフラットしてます。複数の楽器がフラットしてるんで、かなり
、、、です。しかし当時はラジオで聞いたりしてもなんにも感じずに聞いてました。これなんかは
調律の仕事を長年して相対音感が自然と鍛えられてきたことの証明の一つと思います 。

 ですから僕は職業柄やはり耳がいいと言われる部類と思いますが、それだけに自分のヴォーカル
も良く解ります。(笑)自分の耳で解っても完璧に表現できないわけですよね〜。(笑) こうなっ
てくるとプロの歌手についても当然厳しくなってくるわけですが、結構フラットさんシャープさん
が多いんですが、あまり関係なく売れてる人も多いのです。ということは、他の要素でカバーでき
るって事ですよね。(あじがあるとか、曲がいいとか、歌詞がいいとか、かわいいとか、かっこい
いとか、宣伝力、宣伝費があるとか、、、)だから救われるのですね。他の要素にも人それぞれい
ろいろあるでしょうが。 僕も何かで( 何にもなくても)救われたい!(笑)

 ちなみに、昨年末に天道さん、五木さん、氷川さん、森進一&昌子さんのコンサートの手伝いと
コンサートを 見させていただいた時に感じたことですが、やはりうまい人はとてつもなくうまい。
特に森進一さんはやはりすばらしかった。レベル?ラベル?格が違うのだな〜って 改めて感じまし
たし、歌のうまい人ってこうなんだ、、、、、と思いました。音程をもあやつっているというか、
、、完璧な音程でした。ハイ。